いびきとは睡眠時に発生する粘膜の振動音です。主な原因としては肥満、アルコール、薬物、咽頭部の異常、鼻疾患などがあります。
睡眠中に咽頭や舌の筋肉の緊張が低下したときや、、咽頭部の障害によって気道が閉塞するときにおこります。いずれも睡眠中は空気の通り道(気道)がふさがれ狭くなり、そこに空気が通ると粘膜が振動しいびきの発生となります。
いびきは体重の増加とともにその割合も多くなります。体重が増えるに連れ、顎の周囲、首周り、喉や舌も太くなり、その結果気道が上下左右から圧迫され気道が狭くなりいびきの発生につながります。
いびきをかく方で特に怖いのが睡眠時無呼吸症候群というものです。
睡眠時無呼吸症候群とは気道が圧迫されることにより呼吸が一時的に止まってしまうものです。
厚生省では睡眠1時間あたりの低呼吸数が20回以上おこる場合では、5年後の生存は84%(5年後の死亡率は16%)と報告しています。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気です。その結果十分に睡眠がとれず、日中の眠気、集中力、活力に欠ける、居眠りがちになる、居眠り運転で事故や重大事故などを起こしやすくなります。
治療をせずに放置しておくと生命に危険が及ぶ場合もあります。よって適正な症状分析と診断、治療、予防などの対策が必要になります。眠っている間に呼吸が数十回、ときには数百回と止まるようであれば、体内の酸素不足が深刻になってくることで体の異常をきたすことも考えられます。
いびきの治療には主に3種類の方法があります。
①歯科装具(マウスピース)による方法
②鼻CPAP療法
③咽頭手術
その中でごく一般的に行われている方法が歯科装具による治療です。
歯科装具はボクシングで使うマウスピースのようなもので、下顎を前方に数mm突き出してかみ合わすようにするものです。これにより咽頭部が広がり、息の通りがよくなります。イビキも軽くなります。
適応は一般的には中等症以下の睡眠時無呼吸症候群またはイビキ症とされていますが、重症例でもかなり効果がある場合があります。
歯科で歯形をとって作成し、効果を計測して不十分なら調整します。この方法は寝るときに装具をはめるだけで、手軽で、違和感も少ないのが特徴です。
ただし口を閉じてしまうので鼻をしっかり通しておくことが大切で、鼻閉があるときは先にそれを治療しておく必要があります。
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